アネット・メサジェの個展を閉館30分前に駆け込みでみてきた。
「
アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち」@森美術館
◆かわいいダークな作品たち。
咄嗟に「ネガティブファンシー」なんて言葉が浮かんだ。
死んでるのか生きてるのか分からない空間に放り出されるかんじ。
死んでるのか生きてるのかわからない物体が目の前にあって、見てる私は生きてて、だけど相手は中途半端だから一方的に見てるだけではだめって気持ちになるんだけど対話はできない不思議なもどかしさ。
個人が可愛がるようなぬいぐるみより生のレベルはちょっと下がってて、でもなんか集団で強烈なメッセージを放出しようとしてるのがわかる。
すごいからくり。
しかし若いアーティストなんだろうと思ってたら65歳と意外に高齢でびっくり。
いやはや、私も高齢期を迎えてもなお突飛な発想を捨てない女性でいたいわん。
◆そういえば夏休みだからか何なのか、現代アート展にしては高齢のお客さんが多かったなぁ。「え、これもアートなの?」「お父さん、さわっちゃだめよ!」「よくわからないわー」なんて言いながら、見てるのか見てないのか分かんないスピードで作品の間をぞろぞろ進むおじいちゃまおばあちゃま。
《ふくらんだりしぼんだり》とタイトルのついた空気で膨らむ巨大なオブシェを「うふふ」って楽しそうに見つめる姿が微笑ましかった。
現代アートは感覚で楽しむことから入るといいよね。
思えば私も、古典しか全く興味が無かったのが、9年ぐらい前にキアズマで遊んだのを契機に心を開いたもんだ。
展示方法もNYライクになって、パブリックプログラムも充実して、いよいよいろんなひとに現代アートを広めようとする気運が高まっている。すばらしいことだ。
◆ラスト!!
私の後輩に、ジャパニーズ・メサジェのような子がいる。
その名もチヨ・ヒグチ。(かっこいい!)
PR