「女王様が化け物に血道をあげておいでです。」
シェークスピアの『夏の夜の夢』を読んでいたら余りに台詞回しが長くって、肝心なところの「誰が誰のことが好きなのか」が分からなくなる事態に陥ったために、映画で整理してたらラスト20分のところで「ディスクに傷が有るから再生できないよ」って言われた。ちょうど舞台に石垣が登場したところだった。
夏休みの宿題なんて、大学生にもなってあるのかとカルチャーショックを受けた二ヶ月前。イギリスおたくの英語の先生は大変ロマンチストでいらっしゃって、「森について考えてきなさい」なんて、恐ろしく哲学的で恐ろしく丸投げなレポート課題をお出しになった。
そこで一ヶ月前にソローの『森の生活(上・下)』を買ったものの、未だに表紙さえめくっておらず、勿論レポートなんて、表題はおろか、ワードすら立ち上げてないで今に至る。廃人並みのやる気のなさである。
さらにアンフォーチュナリーなことに、私にはポスターコンテストに提出するための作品を作るという課題もあって。好きでしょうがない筈なのに、こちらもレポート同様イラレもフォトショも未起動で。
一体私はこの夏休み、何をしていたんだろうと、8月29日の小学3年生男子(クラスのお調子者)の気分を味わっている。
逆に、「レポートやんなきゃだから一日オフ」っていう発想は好ましくないのだろうか。
切羽詰ってる時の方が、案外いいものが出来たりするし。
でもそうやって先延ばしにすればする程、時計を見るのも嫌になり、リセットボタンを押したくなるほど忙しくなるのは目に見えているじゃないか。
もういっそ不貞寝しようかな。
しかれど昼寝でもして目が覚めたころには何もかも完成してるって、
もう真夏じゃないからそんな夢も見られない現実が、頭上でキラキラ飛び回っているのでした。
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